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道 / 子供と線路
川辺茜
本日は日本の現代音楽を牽引した林光の作品をご紹介します。「道」と「子供と線路」は1966年に谷川俊太郎の詩集「絵本」のテキストを用いて作曲され、二年後に「空」が加えられ三部作となりました。 ソプラノとフルートという編成も珍しいですが、言葉と音色と息づかいで紡ぐこの作品は、歌曲というジャンルを越えて、新たな境地に踏み込んだと言えるでしょう。物事の光の部分だけではなく、影の部分も写し出す林光の作品は、時に聴く人に衝撃をもたらすかもしれませんが、同時に言葉と音楽の持つ力を遺憾なく発揮しています。言葉に沿った自由な拍節感と、調性にとらわれない林光サウンドを歌詞テキストとともにお楽しみいただけば幸いです。
¥500