vocalconsort initium
合唱
2020年7月、本来、当団は5回目となる自主公演を企画していましたが、コロナ禍により開催断念。しかしただ撤退する私たちではありません。本サイト"initium ; auditorium"をオープンし、新しい表現の場での合唱演奏の可能性を追求します。
vocalconsort initium史上初となるオンライン公演となる本コンサートでは、20世紀ドイツのネオ・バロック作曲家Hugo Distler(フーゴ・ディストラー)と、現代ドイツの作曲家Burkhard Kinzler(ブルクハルト・キンツラー) による合唱作品のリモート録音演奏をお聴きいただきます。加えて、録音としては初公開となる、昨年11月に行われた「北とぴあ国際音楽祭2019」でのライヴ録音を併せてお届け。
いま、ここに在るからこそ見えてくる合唱音楽の可能性をどうか見届けて下さい!
※ 現在、一部プログラムを差し替えています。元の状態に戻るまでしばらくお待ち下さい。
Hugo Distler: Ehre sei dir, Christe (from “Das ist je gewisslich wahr”)
フーゴ・ディストラー: キリストに栄光あれ(“それは確かなる真実”より)
Ehre sei die Christe(キリストに栄光あれ)は、20世紀ドイツの教会音楽家であり作曲家であるHugo Distler / 1908-1942(フーゴ・ディストラー)によるモテットDas ist je gewisslich wahr(それは確かなる真実)の終結部のコラールである。人々の罪を背負って十字架上で亡くなったキリストを讃えるテキストが、シンプルな旋律と、そこに絡み合う声部が創り出す独特な和声進行で彩られている。コラールの最後にはKyrie eleison, Christe eleison, Kyrie eleison(主よ憐れみたまえ、キリストよ憐れみたまえ、主よ憐れみたまえ)という祈りが全パートのユニゾンで歌われる。
本演奏は、2020年6月に多重録音により製作した。
制作指揮: 谷郁
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Maurice Ravel: Trois beaux oiseaux du paradis (from “Trois chansons”)
モーリス・ラヴェル: 天の三羽の美しい鳥(3つのシャンソンより)
フランスの作曲家Maurice Ravel / 1875-1937(モーリス・ラヴェル)のTrois chansons(3つのシャンソン)の第二曲目。テキストは、愛する人が戦場に行ってしまったことを嘆く哀しい詩で、取り残された想いが天の三羽の鳥を見つめる視点から歌われている。詩の中で度々繰り返される Mon ami zil est a la guerre(私の愛する人は戦場に行ってしまった)という言葉が印象的である。ソプラノソロが非常に大きな役割を担う楽曲で、その言葉にアルト、テノール、バリトンのソロが応える。合唱パートに歌詞はないながらも非常に表情豊かで、静かな哀しみが時折悲痛な叫びとなる。
本演奏は、2019年11月に行われたvocalconsort initiumの北とぴあ国際音楽祭における4th concertのライヴ録音音源である。
Soprano solo: 山中さゆり
Alto solo: 小阪亜矢子
Tenor solo: 小沼俊太郎
Bariton solo: 浜田広志
指揮: 谷郁
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Burkhard Kinzler: Übermalung nach Thomas Tallis
ブルクハルト・キンツラー: トマス・タリスへの“上塗り”
本作は現在も活躍中のドイツ人作曲家Burkhard Kinzler /1963-(ブルクハルト・キンツラー)氏により作曲、2007年に本人指揮で初演された。
"上塗り"という風変わりなタイトルがついているが、後期ルネサンスの大作であるタリスの「エレミアの哀歌」に半即興的な合唱音響を付加するというまさに音楽の"上塗り"をやっている作品である。
編成はATTBBの5声SoliとSATB合唱で、エレミアの哀歌を3つのセクションに分割した3楽章構成となっている。Soliが「原曲」をうたう中、合唱は原曲をモチーフレベルまで分解し、それを伸ばし、縮ませ、歪ませたような形で、しかもそれを個々人がそれぞれのタイミング、バラバラの呼吸でうたい重ねていく。それはタリスの本来のポリフォニーの一部分を取り出し、急拡大したり薄めて空間全体に噴霧したりするような音響構成である。
各楽章には副題として絵画技法の名前が与えられている。1楽章"Aquarell"(水彩)、2楽章"Relief"(レリーフ)、3楽章"Gouache"(ガッシュ)と、それぞれの技法を音響上で表現するような「上塗り」が行われている。
2楽章以降はSoliが歌う「原曲」自体にも改変が加えられ、すべての音価の出だしだけをstaccatissimoでうたったり、3楽章では「口を手で抑えてうたう」という指示がSoliに対して用いられている。
合唱の音づかいはSoliの原曲パートに対して調和し同意するだけではもちろんなく、しかもそれがパートや楽譜上の時間によって定義されるのではない複雑な色味をもちながら対峙する立場が表現されている。それらはしかし終結部に向かうにつれて明確に「原曲」へと回帰していく。その時に訪れるなんともいいようのない白昼夢のような感覚がこの曲の独特の魅力かもしれない。
本演奏は、2020年6月に多重録音により製作した。
ソリスト:
鏑木綾 菊地海杜 久保田敏生 小菅亮太朗 小沼俊太郎 佐藤拓 田中寛 谷郁 富本泰成 西久保孝弘 浜田広志 町村彰 渡辺研一郎
制作指揮: 柳嶋耕太
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vocalconsort initium(多重録音参加メンバー)
Soprano 鏑木綾 木村優実 齋藤春香 鍋島彩 根本真澄 浜部里美 山中さゆり
Alto 小此木里佳 神原愛 小阪亜矢子 瀬戸翔吾 田中寛 湯田佳寿美
Tenor 菊地海杜 久保田敏生 小沼俊太郎 佐藤拓 富本泰成 町村彰 渡辺研一郎
Bass 小菅亮太朗 佐藤伸行 西久保孝弘 浜田広志 原田敬大 平鹿一久
音楽監督 谷郁 柳嶋耕太
録音編集 柳嶋耕太
映像制作 谷郁 柳嶋耕太
2020年7月、本来、当団は5回目となる自主公演を企画していましたが、コロナ禍により開催断念。しかしただ撤退する私たちではありません。本サイト"initium ; auditorium"をオープンし、新しい表現の場での合唱演奏の可能性を追求します。
vocalconsort initium史上初となるオンライン公演となる本コンサートでは、20世紀ドイツのネオ・バロック作曲家Hugo Distler(フーゴ・ディストラー)と、現代ドイツの作曲家Burkhard Kinzler(ブルクハルト・キンツラー) による合唱作品のリモート録音演奏をお聴きいただきます。加えて、録音としては初公開となる、昨年11月に行われた「北とぴあ国際音楽祭2019」でのライヴ録音を併せてお届け。
いま、ここに在るからこそ見えてくる合唱音楽の可能性をどうか見届けて下さい!
※ 現在、一部プログラムを差し替えています。元の状態に戻るまでしばらくお待ち下さい。
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