谷正人
サントゥール
弦を叩く楽器のルーツであるイランの民族楽器サントゥール――それ故にピアノの先祖という説もある、その幻想的な音色をお楽しみ下さい。指での複雑な奏法が特徴の打楽器トンバクとの伝統的な演奏に加え、ドラムを加えたコンテンポラリーよりの作品もお楽しみいただけます。これまでイラン音楽の専門書や論文を多く発表している研究者の解説映像とともにお送りします。
1.声のセマー(サマー)
パルヴィーズ・メシカティアン(1955-2009)作曲のシュール旋法による楽曲。
セマー(もしくはサマー)とは、神秘主義者たちが音楽や踊りの実践によって忘我の境地となる集いのこと。そうしたトランス状態を引き起こしやすい要素としては、回転や繰り返しを伴う身体動作があるが、それに通じるフレーズ感がこの曲にも感じられる。
演奏 サントゥール:谷正人 トンバク:蔡怜雄
2.実演付きイラン音楽解説
解説・サントゥール:谷正人
3.シュール旋法によるチャハールメズラブ
チャハールメズラブとは、字義的には「4つの撥」を意味する、ソロ楽器のための比較的テンポの速い楽曲形式。ファラーマルズ・パーイヴァル(1933-2009)作曲によるもので、「実演付きイラン音楽解説」内で触れた伝統的旋律型が、順序通りに曲内に現れている。
演奏 サントゥール:谷正人 トンバク:蔡怜雄
4.マハール(Impossible)
スィヤーヴァシュ・カームカール(1989-)作曲による、ややコンテンポラリーよりの作品。シュール旋法と近親関係にあるアブー・アター旋法による楽曲。作曲者の指示通りの速度で弾くと、特に最後の部分は技術的に難しいため、この名前が付けられた。
演奏 サントゥール:谷正人 ドラム:立岩潤三
サントゥール
サントゥールとは、台形の共鳴胴の上にコト状に弦を張りめぐらせた打弦楽器。基本的なタイプは18駒72弦タイプのもので、細いバチを両手に打奏する。胴体は胡桃で弦は低音が「真鍮+銅」製、中・高音が鋼鉄製の金属弦である。一つの駒の上に四本の複数弦が同音に調律されて配置され、音量や音の厚みを増す効果を持たせている。音を止める機構はなく、多くのいわゆる解放弦の響き・余韻が重なりあい、倍音豊かな独特の響きを醸し出す。こうした弦をバチで打つタイプの楽器はオリエントに広く見られる。
谷正人以外の演奏者プロフィール
蔡怜雄(さいれお)
父は台湾と日本のハーフ、母はアメリカと日本のハーフ。東京に生まれ幼少期より民俗楽器や古代の文明に興味を持つ。高校卒業後バークリー音楽大学に入学しイランの打楽器トンバク とダフに出逢う。Payman Nasehpour 氏を始めさまざまな奏者から演奏を学ぶ。ボストンを中心に各地で演奏活動を始め、マサチューセッツ工科大学や、ボストン大学などでも演奏した。2012年卒業後、帰国しイラン・ペルシャ音楽を中心に創作や即興演奏にも取り組んでいる。NHKラジオワールド出演やアニメの録音などにも参加。ルーブル美術館展記念コンサートなど出演。共演にヨシダダイキチ、常味裕司など。
https://leosai.com/
立岩潤三(たていわじゅんぞう)
タブラ・バヤを吉見征樹/プラフーラ・アタリーに、ダルブカをスス・パンパニン/セルダール・バグティルに師事。グレン・ベレスからフレームドラム、ファルボード・ヤードッラーヒからトンバクのプライベ-トレッスンを受ける。こういった中近東〜インドの打楽器で実際にその国の古典音楽/トラッドを演奏すると共に、その可能性を探るべくロック、ポップス、ジャズ、古楽、各種ダンスや舞踊、ライブペイントとのコラボレーション等、幅広いジャンルへのアプローチを行っている。2016年8月に初のパーカッションソロDVDを発売。
http://tateiwajunzo.wix.com/tateiwajunzo
弦を叩く楽器のルーツであるイランの民族楽器サントゥール――それ故にピアノの先祖という説もある、その幻想的な音色をお楽しみ下さい。指での複雑な奏法が特徴の打楽器トンバクとの伝統的な演奏に加え、ドラムを加えたコンテンポラリーよりの作品もお楽しみいただけます。これまでイラン音楽の専門書や論文を多く発表している研究者の解説映像とともにお送りします。
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