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教会音楽講座1「教会暦とキリスト教合唱作品」第2回

安積道也
視聴期限: 2022/12/10 14:59

合唱のレパートリーに取り上げられることの多い宗教音楽ですが、キリスト教に馴染みの薄い日本人にとっては、その宗教的背景と音楽の結びつきを理解することはなかなか難しいことです。この講座は、ハイデルベルク教会音楽大学合唱指揮科教授・安積道也先生を講師にお迎えし、「教会音楽」について様々な視点から解説いただくものです。ドイツで教会音楽と合唱指揮を学び、国家資格教会音楽家最高位(A級カントール)を取得した、いわば「キリスト教合唱作品のスペシャリスト」による講座は、日ごろ抱いているキリスト教や教会音楽に対する疑問や不安をきっと解決してくれるでしょう。まず第1シリーズでは、キリスト教の暦である「教会暦」とそれに基づいた合唱音楽について5回にわたってお話を伺います。

【講座概要】
コーラスカンパニー主催オンラインセミナー
安積道也教会音楽講座1「教会暦とキリスト教合唱作品」全5回

*2021年8-9月にzoomにて実施された講座の録画に一部編集を加えたものです。

【講師からのメッセージ】

蝉の鳴く中、「もういくつ寝るとお正月」と歌うと何かしらの違和感を覚えます。この違和感はどこから来るのでしょうか。それは私たちが、暦を共有していることに由来します。暦に合わせた歌は、歌われるに相応しい時期があり、その時期に応じた季節感を醸し出します。キリスト教においても暦は重要であり、一年を通して緻密に組み上げられています。とりわけ合唱音楽は暦と密接なつながりを持っており、作品を理解するのに暦の知識が必要になる場合が多々あります。

大雑把にいうと、キリスト教合唱作品は、例えばJ.S.バッハのマタイ受難曲のように暦に従って書かれたものと、ミサ曲のように暦に左右されないものに大別できるといえましょう。

本講座では、キリスト教の暦、すなわち「教会暦」の観点からキリスト教合唱作品を学んでいきます。またいくつかの作品を、教会暦と神学的背景から解説し、作品理解を深めます。ミサ曲やレクイエムのように教会暦に縛られない作品群にも触れていきます。

キリスト教合唱作品について、「この曲は一体何のために書かれた作品なのか」「いつ、どのようなコンテキストで歌われるものなのか」「どうやったら、それを調べられるのか」ということについて知りたい方はぜひご受講ください。

キリスト教の予備知識はいりません。キリスト教全般の話から、現在のドイツで実践されている教会音楽の現場の話も織り交ぜつつ、より具体的なキリスト教合唱作品の実像に迫りたいと思います。(安積道也)


***補足資料***(動画の内容と合わせてご覧ください。)

【レジュメ】

受難節と聖週間

参考資料:聖書(聖書協会共同訳)

https://www.bible.or.jp/online/how-to-choose.html
(聖書の選び方ガイド)

Liber Usualis (無料ダウンロード)

https://www.ccwatershed.org/2013/03/19/1961-solesmes-liber-usualis-
online-free-pdf/

1882 ページ以降に Appendix II(付録2)69ページ以降のインデックス


1.復活祭圏:移動祝日・陰暦
何を祝い、何を記念するのか

三つのテーマ
イエスの苦難・死・復活

復活節(イースター)の日取り:移動祝日/太陰暦


春分の日(3/21) 当日あるいはそれ以降の最初の満月(新月の 14 日後)を
過ぎた後の日曜日(3/22-4/25)
2022 年 4/17(日)


2.受難節(プ)四旬節(カ)

・自分の罪と向き合う時間=悔い改め
・断食の季節 (Gloria, Alleluja の沈黙)
・象徴としての 40 日間

3. 聖週間/受難週 passion week,

枝の日曜日

(カ)受難物語の朗読

福音書と受難物語について:
福音 Evangelium(ラ)、Gospel(英):
マタイ・マルコ・ルカ・ヨハネによる福音書

イエスが語った内容=良い知らせ Good news

4 人の弟子たちによるイエスの言行禄
イエスの、受難、死、復活についての記述


受難記事・受難物語:
各福音書においてイエスの受難・死について書かれた箇所

聖木曜日
最後の晩餐(カ):十字架の死の直前、儀式的な最後の会食
洗足式(カ):司祭が会衆代表者の足を洗う「互いに愛し合いなさい」
音楽(カ)Ubi caritas et amor / Christus factus est / Pange lingua /
Tantum ergo

聖金曜日

(カ)オルガン、鐘なし/空の祭壇、しまわれた十字架/音楽は歌
のみ/十字架をたたえる歌

(プ)最も大切な祝祭日・最も重要な聖晩餐の日/豊かな教会音楽
マタイ/ヨハネ受難曲 (J.S.Bach)など

4.受難節の音楽

典型的なテーマ:死/十字架/罪/憐れみ/子羊/苦しみ/体/愛

聖木曜日
„Ubi caritas et amor”, M. Duruflé
https://www.youtube.com/watch?v=2-LQve92U1o

„Christus factus est“, Anton Bruckner
https://www.youtube.com/watch?v=i6fAT3iGRWc

聖金曜日

マタイ受難曲/マルコ受難曲/ルカ受難曲/ヨハネ受難曲

“Crucifixus a 8”, Antonio Lotti
https://www.youtube.com/watch?v=qgEl64W1TAg

„Stabat Mater“, Domenico Scarlatti
https://www.youtube.com/watch?v=leumMrUlZxk

”Die sieben letzten Worte unseres Erlösers am Kreuze”,
「十字架上の7つの言葉」
Joseph Haydn, Heinrich Schütz,

”Tantum ergo”, M. Duruflé
https://www.youtube.com/watch?v=AEPdDqFdV00

Quatre motets pour un temps de penitence, Francis Poulenc
“Timor et tremor”
“Vinea mea electa”
“Tenebrae factae sunt”(我が神、なぜ私を見捨てたのですか)
“Tristis est anima mea”
https://www.youtube.com/watch?v=zmDEpP3eqPE

“Tristis est anima mea”, Johann Kunau
https://www.youtube.com/watch?v=HteUgqeUDKg

四旬節によく現れる詩編 Psalm
詩編 22 編
「私の神よ、私の神よ、なぜ私をお見捨てになるのか」
詩編 130 編
「深い淵の底から、主よ、あなたを呼びます。この声を聞き取ってくださ
い」

Ave verum corpus,
W.Bryd
https://www.youtube.com/watch?v=ioBgfmzRLUE

W.A.Mozart
https://www.youtube.com/watch?v=q8dMErpx754

【補足資料】
“O Heiland, reiß die Himmel auf“ op.74,2, Johannes Brahms
https://www.youtube.com/watch?v=prhNnot2Uc8


Program

Total
1:06:05

Artists

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教会音楽講座1「教会暦とキリスト教合唱作品」第2回

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