間宮芳生・新実徳英・信長貴富各氏の歌曲作品。万葉集・おくのほそ道・現代詩と日本文学史上を代表する詩の世界へと音楽が誘う。日本歌曲への先入観・固定観念が存在するとしたら、新しい発見・感動をあなたに必ずもたらすでしょう。（ピアノ 谷本喜基）

万葉の恋歌　間宮芳生作曲
1958年初演。日本各地の民謡を多く音楽芸術作品化した間宮芳生の最初期の作品。すでに「日本の音への追究」が感じられる。万葉集収録の原詩ではなく、現代語が用いられている。


おくのほそ道ー越の国々　新実徳英作曲
2011年初演。壮絶な自然や宇宙の描写、旅中の芭蕉の孤独が音楽中の大きな対比となり豊かに描かれている。


詩人の肖像　信長貴富作曲
2007年初演。4曲から成るこの組曲はそれぞれが異なった書法を用いられ、作曲家の意欲も感じる。また、歌曲の固定観念を破る新しい姿が在る。


●谷本喜基プロフィール　

和歌山県田辺市出身。東京藝術大学音楽学部声楽科卒業。大学在学中より、声楽を学ぶ傍ら器楽・声楽奏者の伴奏を数多く務める。現在は都内を中心に数々の合唱団の音楽監督・指導を務めるほか、指揮者、ピアニスト、またアンサンブル歌手、イングリッシュハンドベル奏者としても精力的に活動している。
　Vocal Ensemble 歌譜喜、ヴォーカルアンサンブル カペラメンバー。プロ室内合唱団「Icola Chamber Choir」主宰。
　コロナ禍における合唱活動の存続を考え、2020年5月にオンライン合唱団「Icola Remote Choir」を結成。これまでに2回のYoutubeコンサートを開催し、多方面より好評を博した。
　twitter:@Yooooooooos
　homepage:https://tanimotone.com